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★どうせ負けなら譲歩せずと中国は考える★ 2018年8月25日

Posted on August 26, 2018February 17, 2019 By minya-takeuchi No Comments on ★どうせ負けなら譲歩せずと中国は考える★ 2018年8月25日

 8月下旬、中国商務省副大臣の王受文ら中国貿易代表団は、米国で第四回の交渉を行いましたが、予想通り何の結果も出ませんでした。中国側の姿勢は「長期的サイクルから見た中国の歴史の激変と当面の中・米の駆け引き — 米国国家いい議員アシスタント団対話記録速記録」(以下、「対話実録」)で明らかですが、知的財産権をめぐる争いを回避し、外部から見れば中国側が、紛争解決への誠意がない事も明らかです。また、米国も譲歩する気はありません。8月20日、トランプ大統領はロイター通信社の取材に、今回の交渉では進展はないとの見方と、中・米間の経済問題解決は長期化を覚悟していると述べました。

 ★中国は知的財産権侵害を認めず

 「対話実録」の中国側代表・陳文玲女史は、中国国際経済交流センター代表エコノミスト、執行局主任、学術委員会副主任、国務院研究室元室長など、いくつもの政府の肩書きを持っており、彼女の肩書きが、この対話における中共政府の意志を物語っています。つまり、中国の改革開放、経済発展、中・米関係という三つのテーマに関わるのです。

 第一の主題は、1978年以来、中国が達成した偉大な成功。それには、米国を追い越した成功が含まれます。例えば、「中国の製造業の生産値が2010年、初めて米国を抜いたこと」 — 「2010年中国製造業は全世界の19.8%を記録し、第二次大戦後、米国は19.6%で初めて2位になりました。2016年にはそれが25.5%になった」とか。

 第二の主題では、中国の経済発展ですが、米国側が中国は知的財産権を盗んで競争力を伸ばしてきたという批判には全く触れず、逆に、「国家は、他国の発展を抑制すべきではない。それは根本的な間違いである」と、米国が中国が強大になるのを恐れているから、中国を脅かしてプレッシャーをかけているのだとしています。また、中国の生産能力過剰は、アメリカのせいだとして、こう言います。

 「リーマンショック後の2009年の事業総額4兆元(*当時の邦貨で60兆円)の中国政府の経済政策は、一部の産業の生産能力過剰を生み出したとはいえ、世界経済の安定に貢献した。つまり、中国はかつて米国が生み出した金融危機を緩和させたのだ。それなのに現在、米国は恩を仇で返そうとしている」と言うわけです。

 第三の主題は、中国は平和的発展を主張していると強調して、暗に米国が、他の国々にカラー革命を起こそうとして、局地的な戦争をしているというものでした。
 
 総じていえば、中国は何も間違っておらず、全ては米国が余計なことをしてことを荒立てているということです。陳女史は「トランプ大統領は中国を打撃を与え、脅かす対象としているが、それは時代と方向と相手を間違えている」とし、さらに中国製品への課税は、貿易上の恫喝であり、WTO規則に違反すると述べています。

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 ★習近平はなぜ譲歩しない?

この中・米貿易戦で、中国は強硬姿勢です。外部の分析では、習近平は誤ったアドバイスを受けていると言われ、そのアドバイザーには米国人や中国のシンクタンクが含まれます。
 
 雑誌エコノミストの8月9日号の「How to read summer grumbles about China’s swaggering leader」(「習近平の今夏の屈託をどう読み解くか?」)では、消息筋の話として、トランプは内心は習近平に好意的だが、習近平たちは「誤った米国人の意見」を聴き入れている、として、それには中国と行き来している連中が含まれる。さらにトランプの閣僚では、例えば米国の財務長官Steven Mnuchinもそうで、様々な理由で、習近平は戦術的な譲歩をすれば、ビジネスマン出身のトランプを買収できる、なぜなら、中国はこれまでずっとこのやり方で「怒れる外国人」を手なづけてきたからだ、といいます。

 中国国内では、8月初めごろから「中国の総合国力の対米全面的超越論」を唱えた”国師”である経済学者の胡鞍鋼が、中共のトップ連を誤導したという非難の声が上がっています。胡鞍鋼は確かに、2017年4月に「国家総合国力評価」というレポートで、総合的な国力では中国は既に米国を凌駕し、2020年にはさらに米国の1.75倍に達して、更には、中・米間の競争は二つの制度の間の競争であり、中国の制度は米国よりはるかに優れているとしました。

 この批判の声は甚だ強く、文革以来、こんな”光栄な役割”を演じた知識人エリートはいないほどです。ところが、この非難の声は当局によってストップをかけられました。中には、せっかく習近平の”代わりに罪を背負う生贄羊”を探し出したのに、なんで中止するんだろうといぶかる声もありました。それが「対話実録」公開で明らかになったのですが、つまり、当局は実は全然、この胡鞍鋼の言うことに反感など持っておらず、部分的には米国を追い抜き、そのほかでもこれからもうすぐ追い抜く、と思っているのでした。

 一番重要なことは、「米国の対中国制裁の核心問題は、中国による大量の知的財産権泥棒行為であり、コピー商品を利用して、米国企業の市場を奪取し、それを基盤とした『中国製造2020』の脅威が、米国の国家的安全を脅かすもの」なのです。しかし、中国は全くこの“ツケ”は払おうとしませんで、却って国内的には、いつもながらの「米国は中国が強大になるのを恐れており、だから中国を締め付けているのだ」です。

 知的財産権の問題が解決されない限り、中・米交渉は実質的な進展は望めません。

 ★北京が待望の「11月中間選挙の好材料」

 北京は実のところ、この間書いた「★トランプの”全方位戦争”の狙いはグローバル構造の再構築 」(2018年07月11日)で触れた、北京の机上演習では3つの点に望みを託していました。今や、情勢は変化し、ダメになってしまった望みもありますが、逆に形勢が有利になったものもありますので、北京は依然として十分期待をもっております。それは

 第一に、中国は世界の多くの国家が手を取り合って米国の動きをけん制することです。以前は欧州連合(EU)に期待していたのですが、EUが米国と歩調を合わせることを表明し、米国もEUに対する関税問題で態度を和らげました。北京は、EUには期待できないと見て、今はトルコや他の新興経済国家が、反米にまわることを期待しています。米国とトルコの外交問題は、トルコの経済危機を触発し、トルコリラは4割も暴落し、トルコのエルドアン首相は米国を激しく非難し、米国の電子部品輸入せず、米国が仕掛けた経済戦争に抵抗するとし、米ドルの不使用、自国通貨決済を各国に呼びかけました。中国はこれを喜んで、7月26日、中国工商銀行がトルコのエネルギー輸送部門に36億ドルの借款を与えました。
 
 第二には、トランプが所属する共和党が、今年11月の中間選挙で負けることです。

 第三の期待は、米国が他の相手と厄介ごとに巻き込まれていくことです。米国主流メディアによれば、トランプは四面楚歌で、1000の企業とウォール街が貿易戦争に反対しており、民主党は「ブルーブーム」が起きて支持者を拡大中であり、中間選挙で共和党を圧する見込みで、共和党はこれによって内部分裂する、というものです。

 そして、さらに中国を元気づける事件が、発生しました。一つは、トランプが米国メディアをフェイクニュースばっかりで人民の敵だと言い放ったために、8月16日に350社近い全米のメディア(その大半は何社かの大メディアグループに所属)が一斉に社説でトランプ批判をしたこと。メディアが大統領を非難するのはいつものことですが、集団で一斉にというのは、米国でも初めてです。

 もう一つは、トランプのトランプ米大統領の元顧問弁護士で選挙法違反の罪に問われているマイケル・コーエン被告(51)がFBIに出頭し、連邦検察官と、罪状軽減の司法取引を協議していると伝えらえています。コーエンは2016年の大統領選挙期間に、トランプの浮気相手の女性に多額の口封じのお金を渡したと認めています。続いて、米国のバージニア州の陪審がトランプの前選挙対策本部長のポール・マナフォートの脱税や銀行詐欺罪が8項目で有罪の評決を下しました。この事件は直接、「ロシア・ゲート」とは無関係ですが、米国世論は、これが「ロシア・ゲート」事件の捜査にあたる特別検察官のロバート・ミューラーの信用を高めたものと見ています。

 当然、中国はただ希望しているだけでなく、行動もしています。米国国家安全顧問のボルトンは8月18日、ABCのインタビューに答えて、ロシアの他にも、中国、イラン、北朝鮮が米国の2018年の選挙に鑑賞しようとしていると答えています。

 こうしたあれやこれやを考えると、中・米の8月下旬の貿易交渉は、まず人々の期待に応えるようにはならず、さらに長丁場の持久戦になり、11月上旬の中間選挙の結果がでてからの話になりそうです。
(元は台湾上報 顺着美国横竖是输,中国干脆都不让 2018年8月25日 )

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