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程暁農 ★水が引いたら、「不動産税」登場  2019年3月24日

Posted on March 25, 2019January 4, 2020 By minya-takeuchi No Comments on 程暁農 ★水が引いたら、「不動産税」登場  2019年3月24日

「洪水が引いたら税金」と言うのは、「土木プロジェクト景気」がもたらした地方政府の土地を収入源にするジャブジャブ好景気が退潮になった途端に、たちまち「襟を合わせると肘が袖から出てしまう」となって、財政逼迫。穴を埋めるために新たな税金の登場となった、という意味だ。中国の何億人もの都市住民は、皆、地方政府の課税額に関心を持っている。

中国 何清漣
中国 何清漣

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 ⑴ 地方政府の「土木景気頼り」

  「土地景気頼り」という言葉は、ご承知の通り全国の各級の地方財政が、国有の土地を不動産開発してインフラ建設に提供することだ。実際に、地方財政の土地収入への依存は、「土木プロジェクト景気」頼りと言ってもよい。10数年前、中国がまだ「輸出景気」がもたらした高度経済成長に酔っていた時、2008年のリーマンショックで、輸出が大幅に減少した。その時に中国政府が、強い経済刺激策として採った政策がインフラ建設と不動産開発で、これによってもたらされたのが「土木プロジェクト景気」だった。

 この政策は、地方政府から大歓迎され、各地方政府はそれぞれのレベルで都市開発計画の制定と開発業者の両方の役割を演じた。一つには都市住民の旧来の住宅地帯を取り壊し、高層オフィスビルや豪華な住宅を建設。二つには道路、空港、公共施設などを建設し、また大量の都市郊外住宅団地を作った。三番目には、起債ベースのインフラ融資。全国各地の各級政府と中央政府に属する企業による大規模土木プロジェクトの実施後、関連投資が国民総生産(GDP)に占める割合は、急速に伸びて、2008年以前には18~20%だったのが、2013年から2014年には35%に。そのうち、2014年の不動産投資はGDPの21%。国際的な比較をしても、日本の有名な平成経済バブル時代の不動産投資がGDPに占めた割合はわずか9%だった。米国のリーマンショック時は6%である。

 土木プロジェクト投資のとんでもない膨張は、時とともに土木プロジェクトを中国経済のトップ産業にし、上流下流何十もの産業の繁栄を牽引した。最盛期には、中国が3年間で使ったセメントの量は米国が20世紀に使った量より多かった。粗鋼生産量は、わずか6年間に2008年の6.6億トン(世界の粗鋼の49%)から、2014年の11.6億トンに達した(同69%)。これと同時に、不動産価格も急上昇した。2013年の全国の住宅平均価格は2008年より64%値上がりし、その後もますます上がっていった。不動産価格の暴騰は、都市住民の不動産購入への欲望を刺激し、不動産購入が財産を増やす最速の道だった。そして多くの家庭がより多くの不動産を購入した結果、2015年6月の中国の全都市住宅で使われてない空き家状態の住宅比率は22%から26%に。都市家庭は2.5億戸なのに、都市には4億戸の住宅があり、供給は需要より6割も多かった。不動産バブルがここまで膨らんだ時に、「不動産プロジェクト景気」も行き止まりに到達した。若い人たちが、あまりの高さに家を買えなくなり、一方、昔から住んでいる人々は、皆、住宅を持つに至った。住宅市場は不景気になり、2018年の住宅販売面積はたった2%しか増えなかった。現在、我々が見ているのは、紛れもなく、こういう結論だ。都市住宅市場の不況は、「土木プロジェクト景気」の終結であり、つまり地方政府の「土木プロジェクト頼み」はもうおしまいということだ。

 ⑵ 地方財政のハラハラ

 各級の地方政府の財政は、主に公共予算と政府の基金からなり、前者は、基本的には現在の税収と中央政府からの地方交付金(31省のうち26省が中央財政の支援を受けている)だ。政府の基金は、主に都市建設に使われ、その税源は土地収入のと地方政府の発行した債券所得で、2018年の全国の各級地方財政の政府基金収入は7.5億元で、全国の一般公共予算収入の41%を占め、その年の地方政府の土地使用権販売による収入は、政府性基金の収入の91%も占めた。

 「土木プロジェクト景気」がお終いになってから、経済下降の圧力は強まり、各級政府の経常的な税収はそれに応じて減った。こうした状況下で、当局は経済を刺激するために、やむをえず財政危機の背景下で、減税措置を講じなければならなかった。これは地方政府にとっては泣きっ面に蜂であった。地方政府にしてみれば、経常税収そのものが減っているのに、自分から減税をしなければならず、財政の穴はますます大きくなりかねない。だから地方政府の土地財政依存は、強烈なものになる。

  まさにこうした状態の時に、土地による収入が急速に減少したのだ。不動産市場の冷え込み、不動産販売の不振は、不動産産業の資金調達をますます逼迫させてしまったので、地方政府に土地を求める意欲は縮小し、地方政府が土地を入札にかけても、入札流れになってしまう現象が目に見えて増加した。上海のある研究所が最近発表した調査「2019年2月の40年土地市場報告」によると、今年1〜2月の40都市における土地譲渡収入は、去年同期より21%減で、2018年6月以来の下降が続いている。そして、今年の1月の全国300都市の土地販売金額は、去年の12月より39%減少し、同期比で15%減。中信証券のアナリストの陳聡の推計だと、2019年の土地財政全体の縮小は19%になるという。

 多くの地方政府の今年の土地販売収入が、大幅減になりそうなので、財政圧力は、更に一歩大きくなり、都市建設の支出は緊迫した。既に公表されている24の省政府の2019年の財政予算案では、過半数が今年の政府性基金収入がマイナス成長で、そのうち、湖北省、江西省、四川省は30%以上減る見込み。浙江省、青海省では20%以上だ。土地販売収入が減り、現在、すでに都市建設支出が影響を受けている。同時に逼迫した地方政府の借金は増え、今後の返済能力は更に減る。だから、新たな財政収入をなんとか探し出して、この穴を埋めることが「長期的な計画」となるのだ。

 
 ⑶ 離婚して不動産購入から離婚して税逃れへ?

 目下、北京が財政の穴を埋める新たな方法は、都市の中産階級家庭を中心とする階層から不動産税を取り立てることだ。目的は、土地譲渡収入の代わりに不動産税を使うことだ。この為、今年の人民代表大会の期間中、立法機関たる全国人大常務委員会は、来年、不動産税立法を完成させる。またこれ以前に、全国の不動産登記資料の全国ネットワークをもほどんと完成しており、不動産税法が出来たら、よその土地の不動産を持っている場合も追跡して、不動産税を徴収する第一歩が出来上がっている。不動産税は地方税に属し、収入は地方財政のものとなり、徴税権は地方政府に属するから、各地方政府がいつから徴収開始するか、免税の範囲面積はどのぐらいにして、税率はどうするかなどは、全国統一基準はなく、それぞれの土地によって異なることになる。
 
  一体、不動産税は地方財政の苦境を救えるのか? 不動産研究者の夏磊と黄什の計算だと、一人当たりの免税面積を30平米として、税率0.3%、不動産税収入を1,678億元とすると、2017年の土地譲渡収入の平均の3.2%、税率を3.5%とすると19,579億元となり、だいたい土地譲渡税収の38%になる。金融投資銀行の国泰君安(Guotai Junan Securities)によると、20平米の免税で、不動産税率を0.5%にすると、不動産税は地方財政収入の4%となり、1.5%だと12%になる。この両者の計算結果だと大体同じで、もし不動産税が比較的低く設定された場合は、地方財政の穴を埋めるのは難しい。ということは、もし経済の下降が続けば、財政の穴はますます大きくなり、そうなれば、不動産税導入時点では低かった税率も、以後、値上げされる可能性が明白に存在する。
 現在の中国の都市の中産階級の財産は主に不動産だが、多くの不動産を持つ一家は遅かれ早かれ、不動産税負担に直面するだろう。こうした家庭にしてみれば、どうやって税金を逃れるかということが当然話題になる。もしある地方政府が、一つだけなら免税という措置を取るならば、多くの不動産を持つ家庭は離婚して税金を逃れるというのが選択肢になる。なぜなら、離婚すれば、二番目の不動産の税金も逃れられるのだから。夫婦それぞれがひとつづち自分の家を持てば、税負担から逃れられる。

 こうした方法はとっくに発明されていた。2010年4月30日に、北京市が、これまでいくつ不動産を持っていようと、これからは一つしか買えないという措置を採ったとき、北京では年齢層に無関係に、離婚率が急上昇した。というのも「偽装離婚」すれば、新たにまたひとつ買えて、かつ15%オフの優遇利率を受けられたからだ。その結果、一回「偽装離婚」したら、新しく家を買っても利息は数十万元も節約出来て、普通に働く給料10年分の収入が得られたのだった。こうして、離婚して新居を買うというのが中国式の家庭経済のやりかたになった。今後、不動産税を徴収開始になって、もし多くの家庭で、離婚減税を考慮に入れることになっても、別段、不思議ではない。

 中国人は大変、家庭関係を重視してきたが、こうした家庭関係が、これから登場する不動産税の攻撃を受けようとしている。中国では、「上に政策があれば、下には対策がある」だ。不動産税に直面して、税収政策と民衆の対策の戦いは続くだろう。
 
  政府がいつも赤字を抱え、都市家庭は財布の紐をしっかり締める、双方のゲームは更に一歩、伝統的家庭関係を壊しかねない。現在、中国の離婚率は、既に十分に高いと言える。ブログの「智谷趋势」によれば、2002年、中国では7組に1組の夫婦が離婚していた。それが2017年には、3組に1組になった。2018年の四季目には、北のほうでは100組が結婚すると同時に、60組が離婚している。中国の未来は、生態環境と社会道徳がずっと悪化し続けているのは、もう目新しい話ではない。今後は、その上に家庭関係が壊れてしまうのが、「改革開放」年代の成果?となるのだろうか?

原文;程晓农:“水”落“税”出开启穷政府时代

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