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《両会ウォッチ(2);文革と地主殺しの秘めた憂い》 

Posted on March 12, 2013March 18, 2013 By 何清涟 No Comments on 《両会ウォッチ(2);文革と地主殺しの秘めた憂い》 

何清漣氏 @HeQinglian:ブログ

http://twishort.com/ACbdc

日文全文概訳:@Minya_J Takeuchi Jun

先の文(「両会」テーマの消長にみる社会の脈動)で呉敬琏(経済学者)の憂慮は党が滅びることだと述べた。『皮がダメになればくっついてる毛も終り』。鐘 南山(医師)の環境生態への憂慮は階級を越えた人類生存のレベルであった。今回は別の懸念について分析しよう。文革の捲土重来への心配と、発酵する暴力革 命への心配。これは映画監督の馮小剛の発言に代表される憂慮だ。

《中産階級の怖れと期待》

文芸グループの討論で馮小剛監督(*映画「狙った恋の落とし方。」原題「非誠勿擾「など作品多数)は「当局は映画のテーマの検閲許可審査で戦略眼を持ち、文化大革命をテーマにした作品を許可して反省材料にすべきだ」と述べた。

馮監督の話はこうだ。「もし今の若い人に文化大革命を理解させ、紅衛兵の暴動がもたらした災難を理解させなければ、再び暴乱が起きた時、またしてもあのような呼びかけに答えてレンガでガラスを割る事がたまらない快感だと思うかもしれない」。

馮監督の話には更に深い意味が有るが、両会では言わなかった。別の所で表明している。あるファッション雑誌のインタビューで『人生はいくつの18年があるか』。一読に値する。

馮監督は『1942』という作品を撮った時、中国の民族性への認識が昇華された、と。そして特に例として地主と農民の関係について、取材した体験から映画 の中で地主一家が飢えた民に略奪されたディテールを取り入れた。馮監督は「一見これは孤立したエピソードで、馬鹿げてる様にみえるかもしれないが、我等の 民族性の内側から探し当てた答えであり、この映画を撮った核心的な理由だ」と述べ「また『温故1942』 という小説の最も核心的内容だ。この小説は私達 の歴史に対するイメージを変えた。私達は人民が生活困難で暮らしていけない原因を制度や政党のせいにしていた。しかしこの映画をみたら、それは多くの場 合、民族性の本質の問題であり、我々はみな被災者の後代なのだとわかるかもしれない」と。

以上のような光景は中国の歴史が毎回、大きな災難に出会った時や王朝末の動乱期に何度も出現した。詩人韋莊が唐末の都の荒廃をうたった長編詩「秦婦吟」で 「天街踏尽公卿骨,内库烧为锦绣灰」(*多分「首都の町には貴族の骨が散乱し、宝物殿は焼かれ、綾錦の宝物は灰になった」)と惨状を描いた詩文はほとんど すべての王朝交代期を照らし出す。

地主が集団で抹殺されたのは1950年代の中共の土地改革(それ以前の解放区での改革も含む)での古典的な場面だった。

取材した話から再現した光景なのだろう、11年9月11日、馮監督は微簿にこの文を発表した。「人々は無邪気にも地主さえ殺せば農民の暮らしは良くなると 思った。土地改革運動の中で地主の頭は次々と斬られたが農民は貧しさから抜け出せたか?鄧小平の改革開放が農民に衣食たらしめたのだ。「今、再び『地主を 殺せ!』とのロジックが人々の心に深く入り込む。地主諸君は自分の頭に気をつけた方が良い。君たちの残された結構な日は長く無いよ。俺ってひどいやつだ な、祝日のあとに金持ちを脅かしてるわ。ま気をつけなよ」。

馮監督がここでいう”地主”は無論、1949年以前の地主ではない。改革以来、色々な方法で金持ちになった人達のことだ。彼の心配は杞憂だろうか?違う。 金持ちや成功者を妬む気持ちは中国の空の隅々まで満ち満ちているのは敏感な人ならみな感じている。これが呉敬琏(経済学者)の言った「我等体制内の人間は 革命をのぞまない」の大きな背景にある事実だ。革命とはなにか?毛沢東が言ってるように「一つの階級が別の階級を転覆させる暴力的な激しい行動だ」と。

《民族性と民族の記憶》

呉敬琏と鐘南山の忠告はハッキリ中国政府に向けられたものだ。しかし馮監督の民族性についての反省はすべての中国人に対しての発言だ。私自身の”幸運”と 痛苦は、自分が早々とこの恐るべき民族性に気がついてしまったことだ。1968年、この眼で湖南邵陽県の貧下中農最高裁判所が地主の腐敗分子とその家族を 惨殺した死体を見てしまった。

後に文革時代にはこの集団屠殺は邵陽のみならず、広西、湖南、広東省の境でどこでも起きていた事を知った。これは馮監督に深刻なショックを与えた飢民の暴 乱ではない。それなら中国歴代翁著の盛衰に人肉を喰う話は沢山ある。これは戦時ではないときに、一部の自分が政治的優位にあると思った人間がその優位性を 見せびらかす為に他の一部の政治的な”賤民”に対しておこなった虐殺なのである。

資江(*湖南の大河のひとつ)に流れて来た死体はどれも激しい拷問を受けていた。どこからこんな残酷なやりかたを貧下中農が学んだのか?のちに邵陽県虐殺 事件の調査に加わって陸芒の『老虎坪紀事』で1950年冬同県郦家坪の土地改革で同様の惨殺があったと知った。その後、文革進展にともなう広西で人肉食事 件などおぞましい事件や土地改革の資料等が発掘されて、とくに20世紀の中共指導による農民運動の資料によって、私ははっきりとこの民族の宿命が何かを 悟った。

実のところ「地主を殺せ、の論理が深く人心に入り込んだのは最近の話ではない。それは長い歴史の奥に沈殿し続けた。といっても農民一揆の時代からというわ けではなく、半世紀前の山東臨城抱犊崮一帯の匪賊の歌にある。この地の匪賊は地形の険阻を頼み、様々な悪事を働き、時には外国人客の乗った列車まで襲っ た。連中が自らの”道義”を表す為に作った詩があって「上級人にゃ貸しがある。中等人は余計なお世話、下級人よ山に集まって良い年迎えよう」と。

葉剣英(*中国人民解放軍の創立者の一人)の娘がかって文革時に毛沢東に接見した紅衛兵が解散したあとそこら中に金の延べ棒がいっぱいあり、紅衛兵が略奪 して来たものだといわれた、という話を書いている。これで分かる様に「略奪文化」はまだ跡を断っていないのだ。機会がありさえすれば、この中国人の心の奥 深くに潜んでいる魔物は再び登場しかねないのだ。第二には中共政権以来の階級闘争教育と未だに放棄されていないマルクス主義の「搾取論」が基礎になってい る。

第三に現実の誘因を持つ。中共の権力者と官僚達(下は小さな村の村長まで)狂った様に他人の死活など問題にせず、小は土地家屋を略取し、大は生態環境まで 破壊する。「上等人はオレ等に借りがある」は特権階級が庶民から略奪しつづけた事実から自然に出てくる結論として心に深く入り込んでいる。その先輩達とち がっているのは、今日の中国社会の底辺層はすでにマルクス・毛沢東思想のイデオロギーによってさらに精緻な言い方ができる、ということだ。

社会で自分が上昇できる道筋があるなら、底辺層はなんとかして這い上がろうとする。80年代や90年代前半頃のように。しかし今やその道は塞がれ、紅2代 目、官二代目と金持ち2代目が社会の身分をあらわすシンボルだ。競争に参画するすべては権力を握る者によって売られている社会では生活は絶望のの中にある 底辺層は期待を持てず、残されたのはただ恨みだけだ。

「屑人間(屌丝)」等という言葉がネットで流行るのは淀んだ社会の教育を受けた底辺層の自嘲、自己憐憫と社会への深い恨みを表している。多くの人が中国で もジャスミン革命が起こることを心配している。実はもし中国で本当におこれば、リビアのような短期の内戦という代価を払っても最良の結果なのだが。

1949年政権が改まった時、中国は戦争で傷だらけだったがしかし国土は山は青く、水は清く、空は青かった。現在、全国にあまねく癌発生村ができ、村の空 を覆う毒霧は、精神的な意味ばかりか物理的にも我等が家郷を失ったのだと知らせているのだ。おそらく少なからぬ人々が心の中で、王力雄の『黄禍』 (1991年出版の政治预言小说)のような結末が中国の宿命なのだろうか、と問いかけている。(終)

拙訳御免。
原文は“两会”观察:“文革”及“杀地主”的隐忧(二) voachineseblog.com/heqinglian/2013/03/two-conferences/

 

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日文文章 Tags:何清漣氏, 文革, 民族性

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